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柴田 裕司; 武内 伴照; 関 美沙紀; 柴田 晃; 中村 仁一; 井手 広史
JAEA-Data/Code 2021-018, 42 Pages, 2022/03
日本原子力研究開発機構大洗研究所に設置されている材料試験炉(Japan Materials Testing Reactor: JMTR)では過去30年以上、多様な原子炉材料や照射技術及び計測装置の開発が行われてきた。その中では自己出力型の中性子検出器(Self-Powered Neutron Detectors: SPNDs)やガンマ線検出器(Self-Powered Gamma Detectors: SPGDs)の開発も行われており、複数の研究成果が報告されている。しかし、それら成果のほとんどは検出器の開発に関する創意工夫と炉内照射試験、コバルト60によるガンマ線照射試験の結果を整理又は考察したものであり、検出器出力の理論的な解析及び評価はあまり行われてこなかった。そこで、これら自己出力型放射線検出器の理論的な評価を行うための準備として1974年にH.D. WarrenとN.H. Shahが著した論文『Neutron and Gamma-Ray Effects on Self-Powered In-Core Radiation Detectors』を基に数値計算コードの作成を行った。本稿は作成した数値計算コードの内容について報告を行うものである。
武井 早憲
Isotope News, (779), p.11 - 15, 2022/02
J-PARCで整備を目指している核変換物理実験施設(TEF-P)では、リニアックからの大強度負水素イオンビーム(エネルギー400MeV,出力250kW)から小出力の陽子ビーム(最大出力10W)を安定に取り出す必要がある。原子力機構では、レーザーを用いた荷電変換によるビーム取り出し法を提案し、開発を行っている。今回、3MeVの負水素イオンが加速できるJ-PARCのRFQテストスタンドのリニアックにおいて高出力レーザーを用いた荷電変換に基づくビーム取出し試験を実施した。本論文は試験結果の概要をまとめたものである。
長谷川 和男; 金正 倫計; 小栗 英知; 山本 風海; 林 直樹; 山崎 良雄; 内藤 富士雄*; 吉井 正人*; 外山 毅*; 山本 昇*; et al.
Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1235 - 1239, 2019/07
J-PARCでは2018年の夏季メンテナンス終了後、3GeVシンクロトロン(RCS)からビームを供給する物質・生命科学実験施設(MLF)での利用運転を10月下旬から再開した。出力は夏前の500kWと同じであるが、リニアックのピークビーム電流値を、夏前の40mAから定格の50mAに上げた。一方、スーパーカミオカンデの改修やハドロン実験施設の保守や整備などもあり、30GeVのメインリング(MR)のビーム運転は休止したが、利用運転は2月中旬からハドロン実験施設向けに51kWで再開した。しかし3月18日、MRへの入射ビームラインでの偏向電磁石1台に不具合が発生し、仮復旧で4月5日に利用運転を再開したが、再度不具合が発生し4月24日に夏前の利用運転を終了した。2018年度の稼働率は、リニアック, RCSともに安定でMLF向けは94%、ニュートリノとハドロン実験施設向けは86%、74%であった。ここでは、こうした1年間の運転経験を報告する。
横山 賢治; 杉野 和輝; 石川 眞; 丸山 修平; 長家 康展; 沼田 一幸*; 神 智之*
JAEA-Research 2018-011, 556 Pages, 2019/03
高速炉用統合炉定数ADJ2010の改良版となるADJ2017を作成した。統合炉定数は、核設計基本データベースに含まれる臨界実験解析等で得られるC/E値(解析/実験値)の情報を、炉定数調整法により実機の設計に反映するためのものであり、核データの不確かさ(共分散)、積分実験・解析の不確かさ、臨界実験に対する核データの感度等の情報と統合して炉定数を調整する。ADJ2017は、前バージョンのADJ2010と同様に、我が国の最新の核データライブラリJENDL-4.0をベースとしているが、マイナーアクチニド(MA)や高次化Puに関連する積分実験データを重点的に拡充した。ADJ2010では合計643個の積分実験データを解析評価し、最終的に488個の積分実験データを採用して統合炉定数を作成した。これに対して、ADJ2017では、合計719個の核特性の解析結果に対する総合評価を行い、最終的に620個の積分実験データを採用して統合炉定数を作成した。ADJ2017は、標準的なNa冷却MOX燃料高速炉の主要な核特性に対してADJ2010とほぼ同等の性能を発揮するとともに、MA・高次Pu関連の核特性に対しては、積分実験データのC/E値を改善する効果を持っており、核データに起因する不確かさを低減することができる。ADJ2017が今後、高速炉の解析・設計研究において広く利用されることを期待する。ADJ2017の作成に用いた積分実験データは、高速炉の炉心設計の基本データベースとして有効活用できると期待される。
高柳 智弘; 植野 智晶*; 堀野 光喜*
Journal of Physics; Conference Series, 1067, p.082019_1 - 082019_6, 2018/10
被引用回数:1 パーセンタイル:46.98(Physics, Particles & Fields)Semiconductor switches using SiC-MOSFETs are expected to substitute the thyratron, and they are designed by connecting many semiconductor switches in parallel-series for high power operation. In order to suppress the common-mode noise caused by switching, it is common to form a symmetrical circuit. However, as the number of parallel connections in the horizontal direction increases, the length of the parallel circuit becomes longer, and the output waveform is distorted due to time lag between the circuits. Therefore, we propose a radially-symmetrical type module switch which can equalize the circuit length regardless of the number of parallel circuit. Even in circuit fabrication, it was easy for the radially-symmetrical type to make the distances of the parallel circuits equal, shorten the circuit length, and make the circuit impedance lower than the line-symmetrical type. It was confirmed that the radially-symmetrical type circuit is very useful for constructing multiple circuits. The design and preliminary test results of two types of switch circuits, radially-symmetrical type and general line-symmetrical type are presented here.
長谷川 和男; 金正 倫計; 小栗 英知; 山本 風海; 林 直樹; 山崎 良雄; 内藤 富士雄*; 吉井 正人*; 山本 昇*; 小関 忠*
Proceedings of 15th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1317 - 1321, 2018/08
J-PARCでは2017年の夏季メンテナンス終了後、10月下旬から利用運転を再開した。3GeVシンクロトロンからビームを供給する物質・生命科学実験施設(MLF)では、予備の標的を使ってきたため出力は150-200kWであったが、夏季メンテナンス中に新しい設計で製作した標的に交換した。この結果、11月に300kW、1月から400kW、4月下旬から500kWと徐々に利用運転の出力を向上した。また、2018年の7月に1MWの1時間の連続試験に成功した。30GeVのメインリングでは、ニュートリノ実験施設(NU)への供給を10月下旬から開始し、440kWから出力を上げ12月には470kWで終了した。2018年1月から2月はハドロン実験施設(HD)に供給した。繰り返しを5.52から5.20秒に速め、調整を進めた結果、出力は44kWから50kWに向上した。3月からNUへの供給を再開し、調整の結果490kWを安定に供給できるようになった。稼働率は、2017年度はリニアック、RCSともに安定で、MLF向けは93%であった。MRでは、NU向けは比較的安定で89%、HD向けは66%(2017年4月に発生したESS不具合の影響が大きい)であった。
武井 早憲; 平野 耕一郎; 堤 和昌; 明午 伸一郎
Plasma and Fusion Research (Internet), 13(Sp.1), p.2406012_1 - 2406012_6, 2018/03
J-PARCで整備を目指している核変換物理実験施設(TEF-P)では、リニアックからの大強度負水素イオンビーム(エネルギー400MeV、出力250kW)から小出力の陽子ビーム(最大出力10W)を安定に取り出す必要がある。原子力機構では、レーザーを用いた荷電変換によるビーム取り出し法を提案し、開発を行っている。今回、3MeVの負水素イオンが加速できるリニアックにおいてレーザー荷電変換試験を実施したところ、出力約8W相当のビームを約2%の出力安定性で取り出すことに成功した。
長谷川 和男; 金正 倫計; 小栗 英知; 山本 風海; 林 直樹; 山崎 良雄; 内藤 富士雄*; 堀 洋一郎*; 山本 昇*; 小関 忠*
Proceedings of 14th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1317 - 1321, 2017/12
J-PARCでは2016年の夏季メンテナンス終了後、加速器の立ち上げや調整を経て、10月下旬からニュートリノ実験施設(NU)、11月上旬から物質・生命科学実験施設(MLF)の利用運転を再開した。NUでは、前回の利用の終了時点(2016年5月)で420kWの出力であったが、チューンの変更や多くのパラメータの最適化調整により、2017年1月には450kW、2月に470kWまで向上した。一方ハドロン実験施設(HD)に向けて2017年4月に調整運転を開始したが、静電セプタムの不具合により停止し、復旧作業により再開し37kWで供給した。MLFでは、2016年度の2回の中性子標的の不具合を受け、新しい設計で標的を製作中であり、それが納入される2017年夏までは150kWのシングルバンチで供給した。2016年度全体では、リニアック、3GeVシンクロトロン(RCS)、MLFともに安定に運転ができ、稼働率は93%であった。一方メインリング(MR)では、小動物のトランスへの侵入や、性能向上に向けた新しい電源の使用開始に伴うノイズによる不具合などがあり、NU向けで約77%、ハドロン向けで約84%の稼働率であった。本発表では、こうしたJ-PARC加速器の運転状況について報告する。
原田 寛之; Saha, P. K.; 山根 功*; 加藤 新一; 金正 倫計; 入江 吉郎*
Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.983 - 986, 2016/11
大強度陽子加速器では、負水素イオンを炭素膜にて陽子へと変換しながら入射する荷電変換入射を適用している。この入射手法は、大強度の陽子ビームを生成できる反面、ビーム自身が膜で散乱され制御不能なビーム損失が原理的に発生する。また、衝突による膜の破損が生じる可能性がある。大強度陽子ビームの出力や運転効率は、このビーム損失による残留線量や膜の寿命によっても制限される。そのため、さらなる大強度出力には炭素膜を用いた荷電変換入射に代わる新たな入射手法が必須となる。J-PARC 3GeVシンクロトロンでの設計出力を超える大強度化に向けて、レーザーにて電子剥離を行う「レーザー荷電変換入射」を新たに考案し研究開発を進めている。この入射手法を実現するには、既存のレーザーの2桁以上の出力が必要となる。この大きな課題を克服すべく、レーザーを再利用する形で連続的にビームへの照射を可能とする「高出力レーザー蓄積リング」の開発を目指している。本発表では、レーザー荷電変換入射の概要を紹介し、開発を行う高出力レーザー蓄積リングを説明する。
越智 義浩; 永島 圭介; 圓山 桃子; 坪内 雅明; 吉田 芙美子; 河野 七瀬; 森 道昭; 杉山 僚
Optics Express (Internet), 23(11), p.15057 - 15064, 2015/06
被引用回数:25 パーセンタイル:78.49(Optics)高強度テラヘルツパルス発生を目的とした繰り返し周波数1kHzのピコ秒CPAレーザーシステムを開発した。本レーザーシステムではYb:YAG薄ディスクを増幅媒質として用いており、再生増幅器にて出力エネルギー10mJ以上、スペクトル帯域1.2nmのパルスが得られている。レーザーパルスはパルス圧縮器によりパルス幅1.3psに圧縮され、テラヘルツパルス発生に供された。結果、LiNbO中での光整流を介して中心周波数0.3THz、パルスエネルギー4Jのテラヘルツパルスを1kHzの繰り返しにて発生することに成功した。
武内 伴照; 大塚 紀彰; 柴田 裕司; 永田 寛; 遠藤 泰一; 松井 義典; 土谷 邦彦
KAERI/GP-418/2015, p.110 - 112, 2015/00
開発中の鉛エミッタ自己出力型線検出器(SPGD)及び白金40%ロジウム合金自己出力型中性子検出器(SPND)について、炉内照射試験に先立って線照射試験を行った。2006000Gy/hの範囲における試験結果から、SPGDの出力電流はおよそ10%の誤差精度で線量率に比例することがわかった。一方、SPNDにおいては、出力電流は線量率に比例しなかった。また、出力電流は負の極性であり、その絶対値はSPGDよりも1桁程度低かった。こうした出力挙動の違いは、エミッタの形状や大きさの違い及びMIケーブル部から発生した電流成分の影響によるものであると考えられる。
佐藤 大樹; 佐藤 達彦; 遠藤 章; 松藤 成弘*; 佐藤 眞二*; 高田 真志*; 石橋 健二*
Nuclear Science Symposium Conference Record, 2005 IEEE, Vol.3, p.1288 - 1290, 2005/10
シンチレーション検出器を用いて中性子のエネルギースペクトルを測定するためには、検出器の応答関数が必要とされる。この応答関数を精度よく評価するためには、入射中性子とシンチレーション物質との核反応による荷電粒子生成と、それに伴う発光機構を解明することが重要である。そこで、液体有機シンチレータにおける、荷電粒子の運動エネルギーと光出力の相関を調べるために、放射線医学総合研究所HIMACにおいて、さまざまな荷電粒子に対する応答関数を測定した。液体有機シンチレータとして、中性子測定で広く利用されているBC501Aを用いた。各種荷電粒子は高エネルギー重イオンの炭素ターゲットへの入射核破砕反応により生成され、粒子弁別後に飛行時間からその運動エネルギーを求めた。実験から得た荷電粒子の運動エネルギーと光出力の相関を、半実験式と比較したところ、陽子と重陽子に関しては非常に良い一致を示した。しかし、粒子に関しては、系統的に大きな値を与えることを明らかにした。
西谷 健夫; 山内 通則*; 泉 幹雄*; 草間 義紀
JAERI-Tech 2005-047, 34 Pages, 2005/09
ITERにおいてマイクロフィッションチェンバーは核融合出力を測定する重要な計測装置の一つである。マイクロフィッションチェンバーは真空容器内に取り付けられるため、高真空及び高温環境下で動作する必要がある。また核発熱とその除熱方法も考慮する必要がある。これまで、ITERの高出力運転用のマイクロフィッションチェンバーの設計開発を行ってきたが、今回は低出力運転用のマイクロフィッションチェンバーの設計を実施した。検出器は狭いギャップ内に取り付ける必要性から、全酸化ウラン量を1gになるようにマイクロフィッションチェンバーを並べて1つの検出器とする方式を提案した。12mm径と6mm径の2種類のマイクロフィッションチェンバーを基本要素とする、束型検出器を設計した。核発熱はMCNPコードによって評価した。熱輸送解析の結果、真空容器への熱伝達のみで検出器温度は250C以下にできることを明らかにした。
玉井 秀定; 大貫 晃; 呉田 昌俊*; Liu, W.; 佐藤 隆; 秋本 肇
Proceedings of 2005 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '05) (CD-ROM), 8 Pages, 2005/05
原研で開発中の水冷却増殖炉炉心を模擬した稠密37本バンドル試験体を用いて、高温・高圧条件での定常並びに過渡時の限界出力,圧力損失等の熱特性データを取得した。また、燃料棒間ギャップ幅の異なる二つの試験体(ギャップ幅:1.3mm, 1.0mm)の試験結果を比較し、ギャップ幅が限界出力特性に及ぼす影響を評価した。その結果、定常時限界出力に及ぼす各種パラメータ効果、並びに過渡時の限界出力特性は両試験体間で同様であり、ギャップ幅が1.0mmに狭くなっても高稠密格子炉心の冷却特性に問題のないこと、及び従来の評価方法により稠密炉心の圧力損失を誤差10パーセント以内で予測できることを確認した。
関本 博*
JAERI-Tech 2005-008, 111 Pages, 2005/03
CANDLE燃焼は原子炉の新しい燃焼法であり、これを採用すると、燃料領域は、燃焼に伴い核種数密度や出力の空間分布を変えることなく、軸方向に出力と比例した速さで移動していく。燃焼反応度制御のための装置は不要であり、燃焼が進んでも反応度も炉特性も変化しない。安全はもとより安心を与える原子炉と言えるであろう。この燃焼法を中性子経済に優れる高速炉に適用すると、取替新燃料として濃縮ウランやプルトニウムを必要としなくなり、新燃料として用いた天然ウランや劣化ウランの約40%が燃える。われわれは既に大量の劣化ウランを保有しているが、これを用いれば、ウラン採鉱も濃縮施設も再処理施設も無しに、何百年も原子力を利用し続けることができる。また燃焼度の高い分、使用済み燃料の量も飛躍的に少なくなる。このような高燃焼度を達成するためには革新的な燃料を開発する必用がある。これには多くの時間がかかるであろうが、被覆材を交換するだけの簡易再処理を採用すれば、上記のシナリオは容易に達成できる。高速炉への本燃焼法の適用には幾つかの技術開発を必要とするが、ブロック燃料を用いた高温ガス炉ならほとんど技術開発無しに適用することが可能である。本書では、高温ガス炉と中性子経済に優れる高速炉への適用についての研究について説明する。
本田 敦; 河合 視己人; 岡野 文範; 大島 克己*; 沼澤 呈*; 大賀 徳道; 池田 佳隆
平成16年度大阪大学総合技術研究会報告集(CD-ROM), 4 Pages, 2005/03
JT-60U用負イオンNBI装置を従来定格の10秒から30秒までとする改造を行い、ビーム入射実験を開始したところ10秒未満の運転時に比較してビーム出力が時間とともに大きく変動する事例が目立つようになった。原因は受電周波数変動と既存のフィラメントプレプロ制御の限界によるもので、フィラメント電源の制御応答高速化,プレプロ制御へのフィードバック機能導入により出力変動を抑制した。その詳細について報告する。
野村 靖*; 奥野 浩; 三好 慶典
Nuclear Technology, 148(3), p.235 - 243, 2004/12
被引用回数:3 パーセンタイル:23.51(Nuclear Science & Technology)臨界事故時の第1ピーク出力,エネルギー及び全核分裂数を予測するための簡易評価式が、1点炉近似動特性方程式を用いた理論的考察により開発された。溶液燃料中の核種組成依存性は、評価式導出に用いた密度及び比熱の実験式の適用範囲によって決まる。臨界事故時の温度上昇は、フランスのCRAC実験により評価され、評価式による予測値の上限及び下限を与える。評価式は、元々ステップ状反応度投入の状況を仮定して導かれたが、ランプ状の反応度投入に対しても近似値に成立することが理論式による考察によって示され、原研のTRACY実験で取得されたデータによって検証された。これにより、ここで述べる簡易評価式は、高濃縮ウランを用いたフランスのCRAC実験ばかりでなく、低濃縮ウランを用いたTRACY実験によっても検証された。
玉井 秀定; 吉田 啓之; 増子 献児*; 秋本 肇
Proceedings of 4th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-4), p.230 - 236, 2004/12
サブチャンネル解析コードNASCAを用いて、稠密格子炉心におけるバンドルスケール(燃料棒本数)が限界出力に及ぼす影響を解析的に検討した。その結果、バンドルスケールが異なっても、水はバンドル周辺部に蒸気はバンドル中央部に集まる傾向及び沸騰遷移はバンドル中央の上部高出力部上端で発生する傾向などは同じであることを確認した。また、バンドルスケールが大きいほど、冷却材が効率よく作用するため、ロッド1本あたりの除熱限界が高くなることを確認した。原研で実施した37本バンドル熱特性試験の実験解析を実施し限界出力の実験値と計算値を比較した結果、本解析手法が限界出力の十分な解析精度を有することを確認した。
西尾 敏
プラズマ・核融合学会誌, 80(11), p.944 - 948, 2004/11
中心ソレノイドコイルを排除した低アスペクト比のトカマク炉の成立性について述べた。常伝導コイル炉はたとえアスペクト比が低くても、コイルでのジュール損失が炉の経済性を著しく阻害する。一方、強磁場が得られる超伝導コイル炉は、厚い遮蔽体が幾分アスペクト比を高くしても従来トカマクに比べ著しく小型高性能化が期待できることを明らかにした。
堀 利彦*; 千代 悦司; 山崎 正義*; 鈴木 浩幸*; 長谷川 和男
Proceedings of 1st Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 29th Linear Accelerator Meeting in Japan, p.212 - 214, 2004/08
972MHz RFテストスタンドで昨年実施した主な活動状況2件を報告する。これに加えて、クライストロン入出力特性の出力飛び現象を究明するために、診断用のモニタなどを整備し、クライストロンビーム電流波形及び、入力反射波RFスペクトラムを計測した。結果、出力飛びの主原因がクライストロン管球内を逆走する逆行電子であることを、ビーム電流減少率とクライストロン入力側で出力特性がモニタできたデータより実証した。